ある若者は長い間眠りについていた。そこで不思議な夢を見た・・・。
戦争を経験して、傷つけられた若者は、自分と家族を守る「力」を手に入れるため、ジェダイになる決意をする。
ジェダイとして各地を転戦し、「力(フォース)」を身につける。勝利をあげ、生き残っていく中、次々と大切な仲間が倒れていった。
自分だけ生き残っても時間とともに体力を消耗し、いずれ駄目になってしまう。自分と大切な仲間を守るため、ジェダイを育てる仕組みを作り、ジェダイを育て始めた。育ったジェダイは各地で大活躍し、戦果をあげていった。
しかし、戦況はまったく良くならず、時間とともに悪化していった。
原因は短期間に戦場を拡大したためだ。
仲間は、足りない人員、足りない練度、足りない武器、足りない食料、連日続く激戦に疲弊していった。
たまらず、ジェダイは指導者に戦場拡大を止めるように何度も進言した。しかし、まったく聞き入れてもらえず、ますます戦況は悪化していった。
戦争で生き残るだけでなく、戦争そのものを無くすことが必要だ。
悪化する戦況に対して、内部では責任の押し付け合いが激化し、優秀で大切な仲間がつるし上げられていった。和平のための仕組み作りを進めるも、権力者の裏切りにより情報が漏れ、計画は頓挫し、ジェダイを育てる仕組みも解体された。
今まで味方であった仲間から命を狙われたジェダイは、無念ながら惑星から脱出し身を隠した。
身を隠したジェダイは、自分の「力」の無さ、仲間を守れなかった苦しさ、何よりも平和に導けなかった自分の弱さを呪い、ダークサイドに飲み込まれそうになったが、
常に側にいてくれる家族と友人の支えによってなんとか立ち直った。
その過程で得た「力」は、ライトサイドでもなく、ダークサイドでもなく、ライトサイドの良いところとダークサイドの強さの両方を同時に使える最強の力「リビングフォース」である。
リビングフォースで過去を振り返ってみると、戦争当初のジェダイのゴールは、惑星の住人が自らの力で問題を解決できるようにすることであったことを思い出す。
そう、ジェダイは排除され命を狙われたのではなく、惑星の住人が自立できるようになったからこそ、ジェダイの役割が終わり、惑星の住人がジェダイを守るために逃がしてくれていたのだ。
ジェダイのゴールは達成されていたのだ。
今の自分はまわりに支えられて、助けられてここまで来た。すべてのことに感謝できた。
リビングフォースによって、そのことに気づくことができたジェダイは真の意味で自らにかけた呪いを浄化することができた。
惑星での素晴らしき思い出、美しい友情、語り合った夢を思い返し、大切な仲間達の幸せを心から願えるようになった。
より自由で、より平等で、より絆を感じられる銀河の平和のために、ジェダイは新たな旅に出る決意をする。
リビングフォースを使えるジェダイを育てる旅へ。
共に銀河の役に立とう。フォースと共にあらんことを。
Wake up!
【参考文献】
『スター・ウォーズ ジェダイの哲学』ジャン=クー・ヤーガ(Gakken)